2010年前後に、NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクといった携帯電話キャリアが一般層向けにスマートフォンのラインナップを増やしてから、オタク女子の間にもスマートフォンが普及していきました。そして、近年急増しているのが「スマホゲーム」。数あるスマホゲームの中でも、オタク女子に人気のスマホゲームが存在します。
今回は、2023年現在、オタク女子に人気のスマホゲームをビジネス的な観点からに紹介するとともに、流行の傾向を考察していきます。スマホゲームとのコラボレーションを検討している方や、オタク女子のトレンドを知りたい方はぜひご覧ください。
『あんさんぶるスターズ!!』
『あんさんぶるスターズ!!』(通称:あんスタ)は、2015年にHappy Elementsがリリースしたスマホゲームです。とある学園を舞台にし、プレイヤーがアイドルのプロデューサーとなって、アイドルを育成したり楽曲を楽しんだりする内容となっています。
実績等
2015年4月にリリースされた本作は、アニメや携帯型ゲーム機などで展開されている『うたの☆プリンスさまっ♪』(通称:「うたプリ」。2010年にPSP用としてゲーム第一作をリリース。)が築きあげた「二次元男子アイドル」というカテゴリーを強固たるものにしました。
特に、2010年前後のスマートフォンの普及に伴ってスマホゲームが多く生まれ、同時期の2013年、女性向けとしたスマホゲーム『ときめきレストラン☆☆☆』(2018年サービス終了)や『ボーイフレンド(仮)』(2022年サービス終了)がサービスインしました。しかし、オタク女子の間にビッグバン的に “スマホゲーム” が広がったマイルストーン的な存在は、この『あんさんぶるスターズ!!』と考えられます。
2023年現在も売り上げランキングでも上位をキープしており、森永製菓の「DARS」、JR東海、NTTドコモなどとのコラボレーション実績があります。
作品詳細
2種類のアプリが展開されており、アプリスタイルとして、『あんさんぶるスターズ!!Basic』(2020年リリース)では育成メインのスタイル、『あんさんぶるスターズ!!Music』(2020年リリース)ではリズムゲームスタイルとなっています。
いずれもユーザーのプレイスタイルによって選択できるようになっており、展開されるストーリーの世界観は共通です。Basicでは、メジャーアップデート前のストーリーを読める仕様となっています。
キャラクターは、『うたの☆プリンスさまっ♪』よりも多い複数ユニットで展開され、49人のアイドルキャラクター、先生等キャラクター3人の計52人が登場します。そのため、数多くのキャラから”推しキャラ(お気に入りのキャラクター)”を見つけて楽しむファンが増え、”推しキャラ(お気に入りのキャラクター)”の概念が大きく広がった作品でもあります。
ファン層・補足
ファン層は、いわゆるZ世代をメインとしており、具体的には10代後半から20代前半がメイン。中高生のプレイヤーが多い印象です。また、ゲーム内の課金にも力を入れる、熱烈なファンも多いです。
キャラクターが3Dで登場するライブと、キャラクターの声を担当する声優が出演するライブの2種類が開催されており、毎回多くのファンが訪れます。
『アイドリッシュセブン』
『アイドリッシュセブン』(通称:アイナナ)は、2015年にバンダイナムコオンラインがリリースしたスマホゲームです。プレイヤーがマネージャーとなり、7人組アイドルをトップアイドルにするリズムゲーム・ノベルゲームです。
実績等
『あんさんぶるスターズ!』と同時期にリリースされた『アイドリッシュセブン』は、『うたの☆プリンスさまっ♪』から広がっていった「二次元男子アイドル」というカテゴリーを語るには欠かせないスマホゲームです。
『アイドリッシュセブン』がリリースされた2015年は、『うたの☆プリンスさまっ♪』に加えて、男性向けの人気アイドル系作品『ラブライブ!』シリーズ(2013年にテレビアニメが放送)や、NHKの朝の連続テレビ小説『あまちゃん』(2013年放送・2023年に再放送)など、世間的に “アイドル” というテーマをした作品が人気を博した時期に近く、『アイドリッシュセブン』もこれらの影響を受けているとみられます。
企業タイアップにも積極的で、森永乳業の「リプトン」、や寝具メーカーの西川、ヤマト運輸、JR東海ツアーズ、NTTドコモの「ドコモオンラインショップ」とのコラボ実績もあります。
作品詳細
アプリでは、リリース初期からリズムゲームとノベルゲームの両方を持ち合わせており、濃厚なストーリーから、リリースから多くのファンが増加しています。
キャラクターデザインは、『神風怪盗ジャンヌ』(1998年~2000年)、『紳士同盟†(しんしどうめいクロス)』(2000年~2001年)などのヒット作を生み出した漫画家・種村有菜が手掛けています。
ファン層・補足
ファン層は、Z世代だけでなく、20代後半・30代・40代の女性もカバー。具体的には、2023年段階で中高生〜20代前半がメインです。その理由には、キャラクターデザインを手掛ける種村有菜の漫画を読んでいたファンが注目していることも挙げられます。また、「アイナナ男子」と呼称される男性ファンも存在します。
X(旧Twitter)を中心に、一部では『うたの☆プリンスさまっ♪』と『アイドリッシュセブン』はメインとなるキャラクターの人数や、ゲームでの主人公(プレイヤー)の立ち位置など、共通点が多数あると指摘されています。ユーザーからは、「パクナナ」と呼称されることもあります。
スマホゲームだけの展開にとどまらず、アニメやグッズ展開といったメディアミックス展開や、出演する声優を用いたライブ、幕張メッセを会場とした総合イベント「アイナナEXPO」などのリアル展開が実施されています。
『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』
『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』(通称:プロセカ)は、セガとColorful Paletteによるメディアミックスプロジェクトから展開されている、2020年開始のスマホゲームです。2007年からニコニコ動画を中心としたインターネットで人気を博している「初音ミク」などのVOCALOIDキャラクターをメインに、独自キャラクターを追加し、リズムゲームとノベルゲームが楽しめます。
実績等
コラボレーション実績も、ローソンや日清食品など、他社IPとのコラボレーションに積極的な企業が大半で、まだまだ、『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』の人気にもかかわらず、オタク女子向けのIPとのコラボレーションには展開の余地があります。
その一方で、2022年には作中に登場する学校の文化祭をテーマにしたイベント(神山高校文化祭)を開催。廃校となった小学校を活用したスタジオを会場とし、グッズ販売等を行うなど、リアリティのある内容でファンを楽しませました。
2023年現在、30分アニメでのアニメ化はなされておらず、今後のメディアミックス展開はどのようになるか不明です。
作品詳細
ゲームスタイルはリズムゲームがメインで、既存のVOCALOID楽曲やSNSで流行した楽曲、アニメソングもプレイ可能です。
また、VOCALOIDキャラクターの他に登場する独自キャラクターは全体的に女性キャラクターが多く、男性キャラクターは少なめです。しかし、キャラクターの個性やストーリーに魅了されたオタク女子が多くいます。
ファン層・補足
ファン層としては、2007年からと歴史がある初音ミクに対して、10年以上も経過しているものの、2023年の時点で男女問わず中高生を中心としたZ世代のプレイヤーが多いのが特徴です。また、長い間初音ミクをはじめとしたVOCALOIDの楽曲を好んでいるファンがいることも実情です。数値的には男女比は同じくらいとされていますが、女性が多いとしているデータも存在します。
他社のゲームで言うと、『あんさんぶるスターズ!!』を同時にプレイしているユーザーも多いため、『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』について知るなら、『あんさんぶるスターズ!!』の情報も合わせてご検討ください。
『スタンドマイヒーローズ』
『スタンドマイヒーローズ』(通称:スタマイ)は、2016年にcolyがリリースしたスマホゲームです。プレイヤーが捜査機関の一員となって、様々なキャラクターをスカウトするパズルゲームになっています。
実績等
特に、colyが手がけている恋愛アプリ『ドラッグ王子とマトリ姫』でまだまだ一部のユーザしか知名度がなかったcolyを、人気ゲーム会社の地位に押し上げたのも、『スタンドマイヒーローズ』となっています。
メディアミックス展開として、アニメ化がなされていますが、『アイドリッシュセブン』のような、一般企業とのコラボレーションはあまり見受けられません。
リアルイベントの展開も少なく、情報発信にも消極的で、プレイヤー向けには、YouTubeにて『スタマイちゃんねる』として情報発信がなされている程度です。
筆者の分析としては、colyは、IPのブラッシュアップに注力している印象で、あまり、他企業とのコラボレーションには積極的ではない姿勢であると思われます。
経営者をはじめとし、社員にも女性が多いcolyが、今後どのようにオタク女子向けの作品を展開していくかが注目されています。
作品詳細
ゲームのジャンルは「女性向けシナリオ×パズルゲーム」としており、colyが手がけている恋愛アプリ『ドラッグ王子とマトリ姫』の世界観やストーリー、キャラクターを一部引き継いでいます。パズルゲームというシンプルなシステムで遊びやすいのも魅力です。様々なチームが存在し、キャラクターのストーリーや関係性が見どころとなっています。
ファン層・補足
年齢層としては、20代前半が多い印象で、中高生のプレイヤーはあまり見かけません。コアなファンも多いのも特筆すべき点です。
colyは、東京証券取引所の上場申請書類には、『スタンドマイヒーローズ』を夢女子(キャラクターと自分の恋愛を想像して楽しむオタク女子)向けと定義していますが、後にお詫びのリリースを出しています。
実際のところ、上場申請書類の通り、腐女子(「BL(ボーイズラブの略称、男性キャラ同士の恋愛)」を好むオタク女子)より、夢女子からも人気が高いのも実情です。
『魔法使いの約束』
『魔法使いの約束』は、『スタンドマイヒーローズ』のcolyが、2019年にリリースしたスマホゲームです。魔法使いの男性キャラクターとの交流を楽しむ育成ゲームとなっています。
実績等
2021年より舞台化され、2023年7月までに全5作が公演されているほか、インターネットラジオ配信サイト・「音泉」にてWEBラジオが配信されています。また、2023年9月~10月にはサンリオピューロランドとコラボすることが決定し、イルミネーションショーやグッズの販売が行われます。
アニメ化はしていないものの、これからの展開に期待が高まっている作品と言えそうです。
作品詳細
ゲームのジャンルは「魔法使いと心を繋ぐ育成ゲーム」。キャラクターと交流したり、育成してバトルをしたりと、様々な楽しみ方ができます。また、メインストーリーの他にキャラクターごとのストーリーを読むこともでき、世界観を深掘りできる点も注目を浴びています。
ファン層・補足
ファン層は20代を中心としていて、作品の世界観や物語に没頭する人が多くいる印象です。X(旧Twitter)では作中のストーリーについて熱く語るファンもいます。2023年8月には、X(旧Twitter)にネタバレを避けるための伏字や長文を投稿できるサービス「ふせったー」とのコラボが実施され、ストーリーの感想を投稿するファンが見受けられました。また、「ふせったー」の企画として抽選でプレゼントが行われました。
colyの東京証券取引所の上場申請書類では、適切な表現ではないものの、『魔法使いの約束』は腐女子(「BL(ボーイズラブの略称、男性キャラ同士の恋愛)」を好むオタク女子)向けと定義しています。同時に、幅広い層からの支持があることも明かしています。
『うたの☆プリンスさまっ♪Shining Live』
『うたの☆プリンスさまっ♪Shining Live』(通称:シャニライ)は、2017年にKLabがリリースしたスマホゲームです。アイドルであるキャラクターの魅力を感じつつ、リズムゲームやアクションゲームで遊べます。
実績等
「二次元男子アイドル」を取り扱う作品として知られる『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズのスマホゲーム版ということもあり、2010年に発売された第一作であるPSP用ゲームからのファンも注目しています。スマホでゲームを楽しむ時代に即した作品となったことで、『うたの☆プリンスさまっ♪』の人気をさらに根強いものにしています。
また、ドラマCDの発売もあり、ゲームと合わせて楽しめる要素が用意されています。
作品詳細
ジャンルは「リズムアクションゲーム」。11人のアイドルが登場し、ファンにとっておなじみの楽曲でリズムゲームをプレイできるほか、ストーリーを読むことができます。また、キャラクターとコミュニケーションをとることで、親密度が上がるシステムもあります。
スマートフォンで手軽に『うたの☆プリンスさまっ♪』のキャラクターに会えることが、ファンにとっての一番の魅力だと考えられそうです。
ファン層・補足
ファンの年齢は20代半ば~30代の印象です。2010年にリリースされたPSP用ゲームからのファンも多く、根強い人気を感じられます。また世界中にファンがおり、英語版、繫体字版もリリースされています。
『A3!』
『A3!』(エースリー)は、2017年よりリベル・エンタテインメントがリリースしたスマホゲームです。プレイヤーが劇団の主宰兼総監督となり、劇団員であるイケメンキャラクターを育成していくアドベンチャーゲームとなっています。
実績等
ローソン、サンリオ、RED° TOKYO TOWERや伊勢丹、極楽湯・RAKU SPAなどコラボを積極的に行っており、ゲームをプレイするだけでなくグッズの購入やコラボを行っている場所に行って楽しめる工夫がなされています。
さらに、2018年よりスタートした舞台(通称:エーステ)が人気を呼んだほか、2020年にはアニメが放送されました。2017年から2020年にはコミックZERO-SUM(一迅社)にて漫画(作:ムネヤマヨシミ)を連載。2018年から2022年にはKADOKAWAより小説(著:トム イラスト:冨士原良)が出版されるなど、メディアミックスにも力を入れています。
作品詳細
ゲームのジャンルはアドベンチャーゲームです。劇団員のキャラクターを育成したり、自分の好きな配役で芝居を楽しむことができます。また、ミニゲームも用意されています。
役者であるキャラクターは、4つの組に3人ずつ所属し、計12人。また、ゲームのメインストーリーはフルボイスのため、聞いて楽しむことができるのも大きな魅力です。
ファン層・補足
20代が多い印象です。コラボや舞台が盛り上がっているため、推し活(好きなキャラクターを応援する活動。アニメやゲーム、漫画を楽しむほか、グッズ購入やコラボイベントに足を運ぶことも含まれます)も盛んです。また、メディアミックスが多いですが、ゲームだけでなく舞台、アニメ、漫画、小説と全てのコンテンツを観ている熱いファンもいます。
『夢職人と忘れじの黒い妖精』
『夢職人と忘れじの黒い妖精』(通称:ゆめくろ)は、2022年にジークレストがリリースしたスマホゲームです。ファンタジックな「夢世界」を舞台にし、キャラクターと絆を深めながらバトルやストーリーを楽しめます。
実績等
同じくジークレストが手掛ける、全世界1200万ダウンロードを突破したスマホゲーム『夢王国と眠れる100人の王子様』に続く『夢世界シリーズ』の第2作目です。
また、オタク女子の聖地ともいえる池袋にあるサンシャインシティプリンスホテルでのコラボや、極楽湯・RAKU SPAでのコラボなどを行ったこともあります。アニメ化はされていないものの、YouTubeではゲームでキャラクターの声を担当する声優によるラジオ、実際に声優が出演するトークなどが配信されており、ファンと時間を共有できるようなコンテンツが用意されています。
作品詳細
ゲームのジャンルは「夢を紡ぐファンタジー職業RPG」。ジークレストが提供するスマホゲーム『夢王国と眠れる100人の王子様』と同じ「夢世界」で、恋愛や友情を描くストーリーが展開されていきます。キャラクターとのメッセージのやりとりも可能で、コミュニケーションをとるのも楽しみの1つです。また、ファンタジー作品らしい演出が魅力のバトルも見どころです。
多くのキャラクターが登場し、メインストーリー・キャラクターストーリーはフルボイスとなっています。
ファン層・補足
20代半ばのファンが多い印象です。また、キャラクターが多いため、「好きな声優の声を聞きたい」という理由からゲームを始める声優ファンも多く見受けられます。
「女性を元気に」という『夢世界シリーズ』のコンセプトもあり、ゲームを通じてキャラクターから力をもらっているようです。
『原神』
『原神』(げんしん)は、2020年に中国に本部を置くmiHoYoがリリースしたゲームです。ファンタジックな世界で、双子の片割れを探す旅に出るアクションロールプレイングゲームとなっています。iOS、Androidのほか、Windows、PlayStation 4、PlayStation 5でも遊ぶことができます。
実績
コンピューターゲームの実績を讃えるThe Game AwardのBest Mobile GameやPlayer’s Voisといった賞を受賞したり、リリースからわずか12日間で1億米ドルの収益を得て、モバイルゲームで過去最大級の初月の売り上げを記録するなど、世界的に注目されています。
日本でもかなり人気が高く、アドベンチャーゲームでは常に人気ランキング上位にランクインしています。さらにローソン、GiGO、SWEETS PARADISEでのコラボも開催し、ゲーム以外でもファンへ魅力を発信しています。
さらに、2018年~2020年には漫画の配信、2020年には『鬼滅の刃』などを手掛けた日本のアニメスタジオ・ufotableとのコラボ発表、2021年からはインターネットラジオ配信サイト・「音泉」と『原神』日本語版のYouTubeチャンネルにてラジオ配信が行われるなど、メディアミックスも盛んで今後の展開に期待が高まっています。
作品紹介
ゲームのジャンルはオープンワールド・アクションロールプレイングゲームです。「テイワット」という大陸の様々なエリアを冒険します。また、オープンワールドのため、自由にキャラクターを操作して、美しく描かれる世界に没頭できます。
最大4人のキャラクターをパーティーに入れて戦うことができ、個性豊かなキャラクターがファンを魅了しています。
ファン層・補足
男女問わず20代半ば~30代前半のファンが多く、中高生のファンは少ない印象です。また、X(旧Twitter)やpixiv(イラストや漫画、小説を投稿できるコミュニケーションサイト)では、『原神』のイラストや漫画、小説をアップしているファンも多くいます。中にはインターネットで活躍するイラストレーターの作品も見受けられ、そうした作品(ファンアート)を見ることを楽しむファンもいます。
ただし、『原神』のインストールにあたっては、30GB以上のデータのやり取りをする必要があり、ユーザーはストレージ容量の多いハイスペックスマートフォンや、NTTドコモの「eximo」や楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」といった携帯電話の無制限プラン、自宅での「NURO光」などの固定回線を求められます。
そのため、今後『原神』がさらに流行するにあたっては、女性ユーザーに対しての通信事業者のARPU拡大に繋がる上、5G時代のキラーコンテンツの1つとしての可能性を秘めています。
『原神』の流行では、オタク女子の間で浸透率が低いとされている格安スマホ(IIJmio・mineoなど)への移行が滞る可能性もありますが、『原神』のような大容量ゲームタイトルのダウンロードにあたって、mineoの「夜間フリー」や一部プランで使える「24時間データ使い放題」やKDDIのオンラインブランド「povo 2.0」の「データ使い放題(24時間)」との相性の良さをアピールする必要がありそうです。
『Fate/Grand Order』
『Fate/Grand Order』(フェイトグランドオーダー、通称:『FGO』)は、2015年にTYPE-MOONがリリースしたゲームです。プレイヤーが『Fateシリーズ』のゲームなど登場するキャラクターを率いて、バトルなどを楽しむロールプレイングゲームとなっています。
実績
スマホゲーム黎明期である2010年前後に登場したゲームの中でも、多くのアニメや漫画、ゲームのファンを魅了した「オタク向け」のゲームとして名高いのが『Fate/Grand Order』です。リリースから2023年8月までで、世界累計収益が70億ドルを達成しています。
「第21回文化庁メディア芸術祭」では審査委員会推薦作品に選ばれ、「日本ゲーム大賞2018」では優秀賞を受賞。「ファミ通アワード2017」「ファミ通アワード2018」では優秀賞を受賞するなど、評価の高いゲームになっています。
コラボとしては、ローソン、ココスなどが挙げられます。2023年開催の『Fate/Grand Order』8周年記念イベントのアンバサダーを努めたVTuber・兎田ぺこらとのコラボフィギュアの発売など、多岐に渡っています。
アニメや漫画、小説、映画、ドラマCD、舞台などメディアミックスも豊富で、様々な形で作品を楽しめる工夫がなされています。
作品紹介
ゲームのジャンルはロールプレイングゲームです。2004年にTYPE-MOONが発売したコンピューターゲーム『Fate/stay night』と同じく、『Fateシリーズ』のひとつとなっています。キャラクターをパーティーに入れてバトル・育成をしたり、壮大なストーリーを楽しむことができます。
『Fateシリーズ』のキャラクターに加え、『Fate/Grand Order』オリジナルのキャラクターも多数登場し、男性キャラクターや女性キャラクター、ファンタジックなビジュアルのキャラなど、個性豊かなキャラクターが魅力です。
ファン層・補足
ファンは20代半ば~30代半ばと、男女問わず幅広い年齢層から愛されています。
キャラクターが魅力のゲームで、歴史上の人物をモデルにしたキャラクターや、人気声優が声を担当するキャラクターに注目するファンも多くいます。また、キャラクターデザインやゲーム内のイラストは、他のゲームでキャラクターデザインを手掛けるイラストレーターや漫画家もおり、多くのファンを惹きつけるポイントとなっています。
また、夏にはリアルイベント「Fate/Grand Order Fes.」が行われ、毎回多くのファンが足を運んでいます。
スマホゲームがオタク女子の中でも人気に
今回はオタク女子に人気のスマホゲーム9作を紹介させていただきました。全体的に、ゲームの展開だけでなく、アニメや漫画、小説などメディアミックス化されている作品や、生配信、コラボを積極的に行い、ゲーム以外でファンに楽しみを提供したり新たなファンを獲得しようと工夫している作品が多く、それらが人気であることが分かりました。
新しいものが次々に生まれていくスマホゲーム。中には、ユーザー数の減少や課金をするユーザーが少ないといった理由から、サービスを終了してしまうものもあります。
スマホゲーム戦国時代ともいえる今、新たなコラボや企画、作品の魅力発信に期待が高まっています。オタク女子向けのスマホゲームとのコラボを考えている方や、さらに情報を知りたいという方は、ぜひ合同会社Space-Jにご相談くださいませ。