2025年の推し活はどうなる?トレンドともに物価高騰やAIの発展・国際情勢が及ぼす影響から考える

最新トレンド

2024年は、「推し活」について社会全体が話題となった1年でした。2025年は果たしてどのような展開になるのでしょうか?

この記事では、2025年の推し活について、様々な視点からトレンドを読み解いていきたいと思います。

なお、このオウンドメディアを展開する合同会社Space-Jは、アニメや漫画、ゲームなどの二次元コンテンツを中心に、推し活関連ビジネスの戦略コンサルティングを展開する企業です。合同会社Space-Jは、メディア運営で培ったノウハウを活かし、コンサルティングサービスやPR代行サービスを提供しています。また、情報収集にも注力し、リアルな推し活の情報を提供しています。様々な人が推し活を通じてポジティブに生きられる文化を創設する手助けをしています。

2024年の推し活情勢について

2024年は今まで以上に推し活ブームが社会全体に広がりを見せた一年となり、テレビをはじめとしたメディアが多く取り上げられました。これまでアニメや漫画、ゲームなどのキャラクター、アーティスト、俳優などの応援のイメージだった推し活はテーマパークや地方・スポーツなど多岐に渡り、年齢や性別を超えて、より幅広い人々に浸透したのではないでしょうか。

さらには、XやInstagram、TikTokといったソーシャルメディアやYouTubeといった動画プラットフォームの普及により、誰もが手軽にインターネットで情報にアクセスし、自分の興味や関心に合わせて「推し」を見つけ、応援することが可能になったのです。現在は老若男女問わず、多くの人々が自身の「推し」を見つけ、応援する喜びや楽しさを体験しています。

また、推し活の広がりとともに、推し活関連グッズも多種多様となり、市場規模も拡大しました。

消費者は、自分の「推し」を応援するためのグッズを求め、企業もそれに応えるように様々な商品を開発・販売。コンサートやイベントで使用する応援グッズ、日常的に使用できるファッションアイテムや、コレクター心をくすぐる限定グッズなど、その種類は多岐にわたります。

この結果、推し活関連ビジネスは大きな成長を遂げ、経済にも好影響を与えました。

一方で、推し活の拡大に伴い、様々なトラブルも増加も絶えません。一部の熱狂的なファンによる迷惑行為や、オンライン上での誹謗中傷、プライバシー侵害などが起こり、SNSの仲間内で炎上したり、社会問題に発展するケースも少なくありませんでした。また、高額なグッズの購入やイベントへの参加など、経済的な負担が大きくなり、個人の生活に支障をきたすケースも報告されています。

今回の記事では、世界・社会情勢、推し活のトレンド、ライブでの推し活、YouTubeプラットフォームを主戦場とするIP(知的財産)といった4つの観点から、2025年の推し活について考えていきます。多方面から推し活について考えた記事となっているので、よりよい推し活ビジネスのために参考にしてみてください。

2024年の世界情勢についてと2025年の予測

2024年のアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利し、2025年から再び「アメリカ第一主義」を掲げる政権へ移行します。この新たな政権の下で、アメリカの内政および外交政策が大きく変わる可能性があり、日本にとても重要な影響が予想されます。

特に貿易関係の見直しや安全保障の再評価が行われる可能性が高く、日本の輸出企業や防衛費負担に影響が出るかもしれません。また、アメリカの経済政策の変化が世界経済全体に波及し、日本経済にも影響を与える可能性もあるかもしれません。

さらには、ロシアによるウクライナ侵攻は、2024年に入っても依然として解決の糸口が見出せず、長期化の様相を呈しています。この状況下で、ロシアの今後の動向には国際社会の注目が集まっています。

2024年には日本では石破内閣が発足しましたが、根本的な実質賃金上昇を実現する政策を打ち出すことができていないという声が上がっています。このため、2025年以降の政治の動向によっては、人々の自由に使えるお金が減少する可能性があります。

それらの理由から、2025年は、さらなる物価高・実質賃金の低下など、経済的な問題が解決されるのはまだ遠いかもしれません。

2025年の推し活トレンドは節約も重視

物価高騰…オンラインや作って楽しむ推し活を!

2025年は、物価高がさらに進行し、多くのファンがこれまで通りの推し活を続けることが困難になる可能性があります。特に、推し活の花形とも捉えられるライブやイベントへの参加、グッズの購入などは、直接的な金銭的負担が大きい活動です。そのため、参加頻度を減らしたり、グッズの購入もより慎重になる機会が増えるかもしれません。また、遠征費用や宿泊費の高騰も、地方在住のファンにとっては大きな痛手となるでしょう。

このような状況下で、ファンはより費用対効果の高い推し活スタイルを模索するようになるでしょう。例えば、オンラインイベントへの参加や、デジタルコンテンツの購入など、自宅で楽しめる・お金をかけずにできる推し活がより人気を集めると考えられます。企業やイベント主催者側も物価高の影響を考慮し、より参加しやすい価格設定や、オンラインコンテンツの充実させるなど、ファンが無理なく推し活を楽しめるような取り組みを広げていくと考えられます。

また、100円ショップで購入したものでグッズを手作りするといったような、オリジナリティを重視する若い世代にとって魅力的に感じられる推し活や、これまでにも行われていた、SNSなどで推し活仲間と交流したり、情報交換をすることも盛んになりそうです。

オーバーツーリズムの中でのライブはどうなる?

2025年に開催される大阪・関西万博は、国内外から多くの観光客を誘致し、経済効果も期待されていますが、開催地周辺では「オーバーツーリズム」の問題が深刻化する可能性があります。

一般的には、オーバーツーリズムとは、観光客が過剰に集中することで、交通渋滞や環境破壊、住民生活への悪影響などの問題が発生する現象です。

推し活で懸念されるのは、万博開催期間中にライブやイベントが開催されることで発生する問題です。ライブやイベントも多くの観客を動員するため、交通機関や宿泊施設の混雑がさらに悪化し、新幹線や航空券のチケットの入手・宿泊施設の確保も現状より困難になることが予想されます。

このような状況下で、大阪・神戸・京都へのライブ遠征を計画しているファンは、交通手段や宿泊先の確保、チケットの入手などに、通常よりも多くの時間と労力を費やす必要があります。また、現地での移動にも、混雑によるストレスや不便を伴う可能性が出てきてしまうのです。

東京においても、インバウンドの増加は顕著であり、既にオーバーツーリズムに近い状況が見られます。宿泊施設の予約が困難になるなど、観光客の急増による影響が出ています。このような状況下で、2025年の大阪・関西万博が開催されれば、さらなるインバウンドの増加が見込まれ、東京の状況も悪化することが予想されます。

東京でも多くのライブやイベントが開催されますが、宿泊施設不足の影響を受け、今まで以上に遠征してくるファンが宿泊先を確保することが困難になる可能性があります。また、交通機関の混雑も深刻化し、移動に時間がかかることも考えられます。これらの要因により、これまでのように気軽に東京での推し活を楽しむことが難しくなる恐れもあります。

推し活を楽しみたい人向けに有益な情報を提供できるシステムやサービスなどが必要となってくるのではないでしょうか。

AIを活用し、推し活も進化する

2025年は、AI技術、特に大規模言語モデル(LLM)の進化が加速し、AIが社会の様々な場面で活用される一年となるでしょう。OpenAIがOpenAI o1に続くさらに高性能なLLMをリリースする可能性や、GoogleがAI開発競争で追い上げを図ることが予想されます。

このようなAI技術の進歩は、推し活にも大きな影響を与える可能性があります。例えば、ファンと推しとのコミュニケーションを円滑にするAIチャットボットや、ファンの好みを分析して最適なコンテンツを提案するAIレコメンドシステムなどが登場するかもしれません。また、AIによる自動翻訳機能の進化により、言語の壁を超えたグローバルな推しコミュニティの形成も促進される可能性もあります。海外VTuberやグローバルグループとのコミュニケーションも今まで以上に楽しめるようになれば、推し活も豊かになります。

さらに、AIがコンテンツ制作をサポートするツールとして活用される場面も増えるでしょう。例えば、AIがファンの声をもとに新しいグッズのデザインを提案したり、イベントの企画をサポートしたりするなど、AIの活用により、よりファンに寄り添った推し活体験を提供することが可能になるかもしれません。よりファンが安心して楽しめるコンテンツを作ることはもちろん、年々勢いを増していくイベントでも、AIによって人手不足を補えるのはかなりプラスになるのではないでしょうか。

一方で、AI技術の進化は、推し活における課題も浮き彫りにする可能性があります。度々問題視されているように、AIが生成したコンテンツと人間の創作物との区別が困難になることで、著作権や知的財産権の問題が生じる可能性があります。また、AIがファンの個人情報を収集・分析することで、プライバシー侵害や差別などの問題が発生する可能性も懸念されます。

AI技術の進化は、推し活に新たな可能性をもたらす一方で、様々な課題も孕んでいます。AI技術を適切に活用し、推し活をより豊かで安全なものにするためには、技術的な進歩だけでなく、倫理的・法的な観点からの議論も深めていく必要があります。

YouTubeがメインのVTuber・配信者・歌い手、IPに注目

VTuber『にじさんじ』のANYCOLOR、配信者・歌い手の『すとぷり』などを展開するSTPR、ボイスドラマで物語を展開していく『カリスマ』といった、YouTubeプラットフォームを主戦場とするIP(知的財産)は、2025年も引き続き大きな存在感を示すと考えられます。YouTubeは、ファンがコンテンツにアクセスしやすい環境を提供しており、発信者側も比較的自由にコンテンツを制作・配信できるため、IP展開の場として非常に適しています。また、タイパ重視のZ世代や多忙な20代半ば~の世代にとって、視聴しながら楽しめるIPは非常に効率が良く、ファンとしても応援し続けやすい傾向にあります。

YouTubeでのIP展開を通じて積極的なファンコミュニティ・ファンダムが形成され、IPへのエンゲージメントが高まり、より深い関係性を構築することができます。

このような背景から、既存のIPだけでなく、今後、新規参入するIPもYouTubeでの展開を積極的に行うようになると予想されます。音楽、アニメ、ゲーム、バラエティなど、様々なジャンルのIPがYouTubeに進出し、新たなファン層を開拓していくでしょう。

また、企業やクリエイターも、YouTubeを活用したIPビジネスに注目し、投資やコラボレーション・PRを積極的に行うようになるかもしれません。

節度を守り、技術とアイディアを生かし2025年も豊かな推し活を!

2025年も物価高騰などが続き、社会的・経済的に厳しい状況となりそうです。推し活に熱中するあまり、経済的な負担が増えても、従来の推し活スタイルを維持しようと無理をするファンも出てきてしまい、無理な借金などの問題を引き起こす可能性もあるかもしれません。新たな楽しみを見出せるような工夫が必要な年になるでしょう。

合同会社Space-Jでは、日々、オタク女子・推し活のトレンド・最新情報などを収集しています。さらに詳細を知りたい企業様につきましては、ご連絡ください。各種コンサルティングを承っております。また、「オタク女子推しラボ」の他の記事も参考にしていただけますと幸いです。

タイトルとURLをコピーしました